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2012-07-12

南アに懸けた虹の恋(A love story over the rainbow)

葡萄畑を望む
  土曜日にステレンボッシュにあるワイナリーを訪ねました。ここのワインはスタークコンデやニールエルスとして日本でも知る人ぞ知るのワインを出しています。ケープタウンからは1号線や2号線を利用して、車で小一時間のところにあります。ここのワイナリーの当主、ハンスさんは背の高いドイツ系の南ア人です。日本で長く暮らしたことがあり、筋金入りの日本びいきです。自宅の屋根を茅葺きにしたり、檜風呂を自作で作ったりしています。さらにすごいのはステレンボッシュの山並みを借景にし、池を活用した日本風庭園と東屋風の趣のあるワインのティスティングハウスを何年もかけて作り上げたとのことです。元は船乗りをしたり、教員をしたとのことですが、今はワイン造りに勤しむとは特別な才能があるんですね。
 
ご自慢の品物
 奥様は日本人のミドリさんです。とてもしゃきしゃきとして頭の回転の速い人です。そして美人です。若きハンスさんが惚れてしまったのも肯けます。このお二人にも今だからこそ振り返れるようになった辛い時代があったのです。南アのアパルトヘイト政策は実に1992年まで続いていたので、二人が日本で出会って結婚にまでたどりつくためには随分とご苦労があったようです。あまり詳しくは話しませんが、南ア国籍のハンスさんが日本人と結婚するためには二度と南アには戻らないないからなどの約束が必要だったようです。


ストーブのある部屋から
  結局、現在のワイナリーを南アで立ち上げるためには、南アが虹の国となった1990年代まで待つ必要があったのですね。
 
 日本から遠く離れた虹の国へ、ミドリさん、よくぞ来られましたねと言うのがお話を伺って、胸の内に湧いてきた私の感想です。そこでタイトルを「南アに懸けた虹の恋」としました。ここでいただいたワインは聞いた話と相まって極上のテイストだったことは間違いありません。お二人に「チアーズ」…

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